けんしんです。
昨日トルコリラが上昇したと調子に乗った記事を書いたが、本日再び下落となった。
しかもトルコ株も落ちるというオマケ付き(株式は保有していないが)。
調子に乗って直ぐ下げる辺り、全くもって己の不明を恥じるばかりである。
トルコリラが急落
昨日20円台を回復したリラだが、本日また19円台に下落した。
明確な理由は分からないが、トルコ当局の市場政策に対する不信が理由と思われる。
元々、トルコリラの下落は、選挙への不安や対米関係悪化を背景に起こったものだが、最近は理由が変わって来ているように思う。
下落の背景となった、流動性の枯渇は投資家にとって最も恐ろしいリスクの一つである。
市場は自由な取引を保証すべきで、売りたい時に売れないというのは投資家の利益を大いに損なう。
ちなみに、本日18時にエルドアン大統領が重要な発表をするとしていたようだが、大勢に影響なく終わったようである(単なる口先介入?)。
トルコ株が暴落
トルコリラが急落する傍ら、トルコ株も大きく下落した。
トルコETFであるTUR(iシェアーズ MSCIトルコETF)が、昨日7.7%も下落した。
1日で8%もの下落はなかなか凄い。日経平均で言ったら1600円落ちた計算になる。
下げた理由は下記のようである。
1.トルコ当局がカラ売りを防止するため、国内銀行に流動性供給を止めるよう指示
2.投資家が代わりに株式や債券などトルコ資産を売却し、手仕舞いを図った
通貨防衛を図ったつもりが、資産下落を引き起こしたのは何とも皮肉なものである。
トルコのポジションを減らすため、売れるものをとにかく売ったという事なのだろう。
今後もこの流れが続くのか注目である。
楽観視していた昨日の自分を反省
昨日の私は、一時期リラが上昇しハイになっていたが、これについては間違いだったと反省している。
投資家の利益を損ねるような政策を支持するべきではない。
トルコでは今月末に選挙があり、投票に影響する市場の乱降下を避けたかったようだが、選挙という短期的な利益を追求するあまり、公正で信頼された市場という長期的な利益を失うことは、トルコにとってもプラスにならない。
海外からの投資がなくなり、逆に資金が引き上げられれば、長期の経済低迷・短期の経済危機が起きる可能性がある。
ただでさえ、景気後退が起こっているトルコにとっては危険な状況なのではなかろうか。
最近はエルドアン大統領の危険な発言は潜めていたが、トルコ当局のリスクを久々に強く感じた次第。
直ぐにどうこうしないと思うが、常にポジション縮小を意識しておいた方が良さそうだ。
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