おはようございます、けんしんです。
昨晩非常に驚きのニュースが出ていました。
何でもGEがヘルスケア事業をスピンオフし、ベーカー・ヒューズ株を売却するとのことです。
GEがヘルスケア事業をスピンオフ
米ゼネラル・エレクトリック(GE)はヘルスケア事業をスピンオフ(分離・独立)し、傘下に置いていた油田サービス会社ベーカー・ヒューズの持ち株を放出する計画だ。ジョン・フラナリー最高経営責任者(CEO)はGEを電力、航空、再生可能エネルギーに的を絞った企業に生まれ変わらせる狙いがある。
引用元:ブルームバーグ
ヘルスケア事業は20%株を放出し、残りはGE株主に分配されます。
GEの再編
今回の発表は衝撃でした。
GEは航空機・ヘルスケア・エネルギーの3分野を中核と位置づけ、残りの非中核分野については分社化や売却など事業再編を表明していました。
5月にWabtec社と輸送部門を統合するなど、非中核分野の事業再編に着実な進歩が見られ、私としては満足していたところです。
しかし、非中核部門の再編も道半ばの状態で、今回いきなり中核部門に切り込む、しかもスピンオフという強烈な措置を取って来ました。
「そこまで追い詰められている??」
ニュースを聞いた時、先週、GEがダウを除外された時とは比較にならない衝撃を受けました。
市場は好感、しかし私は残念に思う
このニュースを好感しGEの株価は大きく上昇しました。
優良部門を切り離し、コングロマリットディスカウントを解消し、適正株価が付くように図ったというのは理解します。
(かつて、ヒューレットパッカードが同じ方法を取って成功しています)
しかし、優良部門の切り離しはいわば最終手段。
採算性の低い部門を切り、優良部門に資源を集中するなら大いに賛同しますが、残すべき優良部門を切り離すのはGE本体の稼ぐ力を削いでしまいます。
ジョン・フラナリーCEOは今後GEを電力、航空、再生可能エネルギーに的を絞った企業に生まれ変わらせる狙いがあるようです。また、ヘルスケア事業のスピンオフを進めている間、配当を維持する約束をしたそうです。
私としては、割り当てられた新株も含めて保有し続ければ現状と変わりません。
逆に、株主価値を高めたとして、経営陣を称賛するのが普通の反応かも知れません。
しかし、長年GEを保有し、愛着を持っていた身としては、今回の決定はGEという企業が分裂・瓦解して行くように感じられ、悲しさを感じます。
合理的な意見ではないというのは自分でも分かっていますが、感情面でなかなか受け入れられないところです。
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GEはその後、バイオ医薬品部門の売却も決めています
また、GEは輸送部門のスピンオフも実施しています