けんしんです。
優勝候補筆頭ドイツのW杯予選敗退は本当に驚きでした。
上手く行かない時は何をやっても上手く行かない、狂った歯車を戻すのは難しい、そんな事を実感しながら観ていました。
富士ゼロックスとゼロックスの統合破談
少し前から、富士ゼロックスとゼロックスの経営統合の問題が世を賑わせております。
2018年1月に富士ゼロックスとゼロックスの経営統合が発表されたものの、ゼロックスの株主が「企業価値を過小評価している」と反対したため、5月に合意破棄されておりました。
これに対し、富士フィルムはゼロックスに損害賠償を請求する一方、ゼロックスは富士フィルムとの提携を解消し、アジア太平洋地域に直接参入すると表明しております。
ガチの対立なのか条件闘争のための駆け引きなのか判断しかねる部分もありますが、円満だった両社が一つの事件を機に関係が崩壊する様は物悲しさを感じます。
(人間関係でもよくありますね)
米国企業は株主の力が強い
本件について思うのは、米国株主の力の強さです。
株主石で会社の方針が180度変更し、今後のビジネスに禍根を残すほどの影響をもたらすのは日本ではあまり考えられません。
日本でしたら、多少反対は出るにせよ、結局承認されていたと思います。
しかし、それ故に米国企業は株主価値の最大化に奔走し、株主還元が手厚いのだと思います。
例えは良くないですが、主張の激しい人の方が大人しい人より多くの果実を得る状況に近いと思います。日本企業は株主の力が弱いこともあり、米国企業ほど株主還元に積極的ではありません。
そう言う意味では、私のような米国株投資家は主張の強い米国株主の恩恵を受けていると言えます。
株主としての在り方とは?
米国と日本では株主の在り方は違いますが、株主還元に厚い米国株が最高で、日本株は駄目だと言うつもりはありません。
経営のプロでない株主が企業に対して過度に要求し、企業経営が歪められることはよくあります。
大事なのは一過性の利益を引き出すのではなく、永続的に企業価値を拡大するためにはどうするかという事です。
不必要に過度な介入はせずに経営陣が存分に力を発揮するような環境を作り、その一方で経営陣が腐敗・暴走することがないようガバナンスを効かせる。株主に求められているのはそう言ったことではないかと考えています。