けんしんです。
クラフト・ハインツは、日本ではあまりなじみがないですが、ケチャップやチーズなどをメインとする世界大手食品企業です。
投資家の間では、ウォーレン・バフェットが多く保有する企業として有名ですね。
私もかなり前ですが、株を保有していました。時期としては2010年辺り、社名も前身のクラフト・フーヅの時でしたね。
クラフト・ハインツはGEほどではないにせよ、ここ2,3年で大きく値を下げた銘柄です。
値ごろ感からゼネラル・ミルズと共に、最近また興味を持っていた銘柄です。
クラフト・ハインツの決算
売上:68億9000万ドル(市場予想:68億4000万ドル)
EPS:0.84ドル(市場予想:0.94ドル)
株価:48.18→34.95(-27.46%)
Kraft Heinz Reports Fourth Quarter and Full Year 2018 Results | The Kraft Heinz Company
今回、クラフト・ハインツは今回大きな決算ミスをしました。
無形資産(のれん)の減損処理費用として154億ドル計上し、売上・EPS共に市場予想に劣後しました。また、四半期配当も1株当たり62.5セント→40セントに引き下げるようです。
減損はキャッシュフローを伴うものではないのですが、日本円換算で1.7兆円という金額の大きさに衝撃を受けます。それだけ同社経営陣は将来見通しを悲観的に見ているという事ですね。
米国証券取引委員会の調査を受ける
決算ミス・減配に加えて、クラフト・ハインツは調達に関する会計慣行を巡り、米国証券取引委員会から調査を受けているようです。
業績悪化・減配・不正会計疑惑のトリプルパンチは厳しいですね。
30%近く下落しても違和感ありません。
どの影響が一番大きいのかは気になるところですが。
クラフト・ハインツのチャート
ただでさえ下げていたのに更に下げる鬼畜っぷり。
高配当銘柄は減配リスクがとにかく怖い
ところで、インカムゲインを重視する投資家諸賢は配当が出ている限り、業績の悪化はさほど気にしない方が多いように思います。
しかし、高配当銘柄の頼みの綱が配当であると考えれば、これが崩れた時(減配)の衝撃は大きいものと思います。グロース銘柄における高い成長に添えなかった時に近いダメージと思います。
クラフト・ハインツは個人投資家で保有している方は少ないと思われます。
被害はそこまで大きくないかもしれませんが、他の高配当銘柄でも十分あり得る話です。我が身に置き換えて考えて、シミュレーションしておくのが賢明と思います。
今後も下げるか、案外息を吹き返すか
今回のような事があれば、順当ならクラフト・ハインツ株は低迷すると思いますが、逆に息を吹き返す可能性もないわけではありません。
今回、減損したことでバランスシートが身軽になり、将来の費用が減少することになります。今が絶好の買い時になる可能性も否定できません。
不正会計疑惑は深刻な問題なので、様子見が賢明とは思いますが、リスク覚悟で買う方も出てくるかもしれませんね。
私自身、買うかどうかは分かりませんが、ウォッチリストに入れて勉強したいと思います。
ところで、一番気になるのがバフェットの動向ですね。果たして、保有を続けるのか売却するのか。大株主のバフェットが売るとなれば相当な株価下落圧力になると思いますが…
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