けんしんです。
昨日、イギリスではEUからの離脱をめぐり、首相案以外の代替4案について採決が行われたようである。
既に3/27に代替8案が否決されていたが、今回選択肢を絞って4案を再投票したものである
今回投票した代替4案は下記の通り。
代替4案
・関税同盟案
恒久的な関税同盟をEUと結んでから離脱する案。
・国民投票の実施
離脱案を国民投票にかける案。
・EU残留案
・合意なき離脱か離脱撤回かを採決
イギリス議会には落としどころを見つけて欲しいものだ
イギリス議会は否決するばかりでいい印象はないのだが、議会としても解決する意図はあるようで安堵した。まあ、4案全て否決されてしまったようだが…
特に、関税同盟案は3票差の否決だったらしい。ブレグジットの悪影響を緩和する穏当な案で悪くない気がする。
ちなみに、メイ首相の離脱修正案は3/29に三度目の採決がなされ、否決されている。
自らの退陣と引き換えに支持を訴えたにもかかわらず否決とはなんとも悲しいものである。
離脱期限4/12を前に何らかの離脱案を可決する必要がある。
メイ首相の離脱案が理想だが、この際、議員案でも良いと思う。期限切れで合意なき離脱は避けたいものだ。
今後、メイ首相の離脱案は4度目の採決がなされる見込みとのことだが、今度こそ上手く行って欲しいもの。もしかしたら、これが最後のチャンスかもしれない。
何となくイギリスの議員は自分のベストに拘るあまり収集が付かなくなっている気がする。
しかし、このままでは合意なき離脱というワーストの道に繋がってしまう。
ベストではなくベターを許容する姿勢を持てば、それなりの案で落ち着くように思うのだが…
ブレグジットは迷走しているが、市場はリスクオン
ブレグジットが混迷を深めているにもかかわらず、最近の市場はリスクオンで株価が上がり続けている。
米中貿易戦争は過剰なくらいリスクを織り込むのに、何故ブレグジットは意識されないのか不思議で仕方がない。
かつてのギリシャショックの時も市場は相当リスクを織り込んだ。イギリスの経済規模はギリシャより大きいので、世界経済への影響は今回の方が遥かに大きいはずなのだが。
更に驚くのは、震源地であるイギリスの株式や通貨ポンドですら影響がないということ。ブレグジットの混乱にもかかわらず、株価は上昇しており、通貨も比較的安定している。
市場がリスクを適切に織り込んでいるのか気になるところ。
もし、合意なき離脱に至った場合、急にリスクを織り込んで大暴落しないか懸念している。
そこまでは行かないと思うが、リーマンショックのような危機は二度と経験したくないものである。
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