けんしんです。
昨日はシスコシステムズの決算がありました。
保有株の決算は前月で概ね終わっていますが、シスコ・システムズとウォルマートだけ1月遅れて決算発表です。
シスコシステムズは最近良い決算ばかりでしたが、今回ははとても残念な決算となりました。
シスコシステムズの決算
売上:134億3000万ドル(市場予想:133億9000万ドル)
EPS:0.83ドル(市場予想:0.82ドル)
株価:50.61ドル⇒46.25ドル(▲8.61%)
https://s2.q4cdn.com/951347115/files/doc_financials/2019/Q4/Q4FY19-Press-Release.pdf
シスコシステムズの決算は売上高、一株利益(EPS)ともに市場予想を上回りました。
しかし、残念ながら株価は大きく下落しました。
下落理由は将来見通しが悪かったからのようです。
残念ではありますが、株価は先を見て動きますので仕方がない面がありますね。
セクター内訳
今決算のセクター内訳は下記の通りです。
セクター | 売上 | 前年同期比 |
Infrastructure Platforms | 78.8億ドル | 6% |
Applications | 14.9億ドル | 11% |
Security | 7.1億ドル | 14% |
Other Products | 0.4億ドル | -4% |
Services | 33.1億ドル | 4% |
全セクター合計では+6%となりました。
全体としては全四半期と同ペースの成長ですね。悪くない流れと思います。
気になるのは、前年同期比+14%成長となったセキュリティ部門。
前四半期の+21%から鈍化した上、市場予想(7.4億ドル)を下回る数字となりました。
セキュリティ部門はシスコの成長分野ですので、ここが振るわないのは気になるところです。
地域別増減率
地域別増減率は下記の通りです。
地域 | 前年同期比 |
Americas | 1% |
EMEA(欧州・中東・アフリカ) | 4% |
APJC(アジア) | -8% |
注目すべきはアジアの8%減少ですね。
特に中国の売上高が25%減少したようで、貿易戦争の影響をもろに受けた格好になります。
どうやら中国企業がシスコの製品を止め、国内製品の使用に切り替えているようです。
シスコシステムズのようなハードウェアの会社は貿易戦争の影響を受けやすいとは考えていましたが、これだけのダメージを受けたというのは驚きを感じます。
シスコシステムズはネットワーク機器において圧倒的な市場支配力を誇りますが、アマゾンを始めとする他企業の侵入を許すリスクがあります。
今後は、中国企業に代替されるリスクも意識しておいた方が良さそうです。
シスコシステムズは前決算で中国リスクは小さいと述べていましたが、見事に裏切られた形になりました。
低調な見通しで株価下落
今回の決算で、シスコシステムズの株価は8.6%と大きく下落しました。
実は、シスコシステムズは8/13⇒8/14でも52.72ドル⇒50.61ドルと3.7%下落していました。
たった、2日間で52.72ドル⇒46.25ドルと12%も株価が下落した計算になります。
下落理由は、次期決算見通しが市場予想より弱かったからのようです。
・売上会社予想:130.7億ドル~133.3億ドル(市場予想:134億ドル)
・EPS会社予想:0.80~0.82ドル(市場予想:0.83ドル)
この位の未達でここまで下げるの??という気もしますが、米国株はいつもこんな感じですね。ここ最近のシスコは強かったですが、久々に爆撃を受けた気がします(笑)
シスコシステムズは、前決算では「貿易戦争リスクは軽微である(キリッ)」と豪語していました。
予想未達に加え、シスコが実は貿易戦争の影響をまともに受けているという事になれば、市場が嫌気するのは分かります。
私は、ハードウェアの銘柄でシスコシステムズは最も安全と考えていましたが、認識を改め、アップル・インテルと共に中国リスクが大きい銘柄と考える事にします。
関連記事
今回は駄目でしたが、前回は好決算でした。
シスコシステムズはアマゾンリスクもあるんですよね…