おはようございます、けんしんです。
ブルームバーグを見ていたら「中国とEUは為替を操作、トランプ大統領が非難」という記事がありました。
この記事を読んで思ったのは、「日本入らなくて良かった」という事です。
日本も円安誘導と取られてもおかしくない
ここ数年日本は、直接の為替介入を実施していないとは言え、日銀の異次元緩和で実質的な円安誘導をしていると取られてもおかしくない状況です。
また、米財務省から日本は為替の監視対象国に指定されており、「実質実効為替レートで見て、円は20%も割安」とも言われています。
そのような状況ですので、入ってもおかしくない思うところですが、ありがたいことに外れています。
この辺りはトランプ大統領と各国首脳との関係によるのかも知れませんね。
トランプ大統領のメルケル首相嫌いは有名ですし、習近平国家主席とはまさに貿易戦争で火花を散らしています。対米強硬派のエルドアン大統領が元首を務めるトルコへの攻撃も凄まじいものがあります。
なお、ユーロについてはEU全体の総和で為替が決まるため、ドイツにとってユーロ安であっても周辺国にとってはユーロ高という状況です。
本件は、経済が弱い周辺国によって生じたユーロ安の恩恵を受けているドイツを矛先にしていると見て間違いないでしょう。
対米関係は安倍首相が功績は大きい
ここからは政治というセンシティブなネタなので書いて良いものか悩みましたが、日本が矛先から外れているのは安倍首相の功績が大きいと考えています。
トランプ大統領が大統領選を戦っている時は、安全保障・貿易で日本を攻撃することが多く、トランプ大統領が誕生した時は日本にとって悪夢を覚悟したものでした。
しかし、安倍首相はトランプ大統領といち早く個人的な関係を築き、その後トランプ大統領の口撃は徐々にトーンダウンしていきます。
当初矛先ではなかった国々が矛先となる一方で、矛先筆頭格であった日本が免れているのは本当に凄いことだと思います。
もし、当時アメリカとの関係を拗らせた鳩山首相だったらどうなっていたでしょうか??考えるだけでも恐ろしいものがあります:(;゙゚''ω゚''):
安倍首相はアベノミクスや政治信条で是非を判断されることが多いですが、私としては外交こそが安倍首相の強みであると考えております。
とは言え、日米通商協議が今後本格化しますし(しかも、相手はあのライトハイザー氏)、トランプ大統領の矛先がいつ日本に向くか分からず、今後も日本にとって良好な状況が続く保証はありません。
特に、自動車関税が実施されたら日本もただではすみません。リスクオフの円高・株安が起きる可能性もあります。
今後もひやひやする場面が出てくると思いますが、アメリカとの関係は安全保障を考える上でも、日本経済の先行きを占う意味でも極めて重要ですので、このまま良好な関係が続いて欲しいと願うばかりです。