けんしんです。
市場の動きを見ていると年初から値動きが激しいですね。
さながらトランポリンのような上下運動が起きています。
2019年1月2日~1月4日までの動き
2~4%も大幅に下落したかと思えば、翌日に値を戻す展開です。
先月末も似た事がありましたね。
こうも市場が右往左往しているのはなかなか凄いものがあります。
1/2→1/3に下げた理由
1/3に下げた理由は主に下記の2点となります。
①アップルが業績を下方修正したこと
アップルが10-12月期の売上高を840億ドルに引き下げました。
(従来予想:890億~930億ドル→840億ドル)
引下げ理由は、iPhoneユーザーの新製品への切り替えが思ったより進まなかった事と、中国経済鈍化の影響が重なった事となります。
これによりアップルが急落、アップルに連れ安する形で市場全体が下落しました。
②ISM製造業指数が悪かったこと
2018年12月のISM製造業指数が悪い数字でした。
・ISM製造業指数 54.1(予想:57.5、前回:59.3)
ISM製造業指数は2008年12月以来の下げ幅の大きさだったようです。
株式市場のみならず為替市場も大きな影響を受けました。
(ただし、これは出来高の少ないオセアニア市場が狙われた面もあります)
1/3→1/4に上げた理由
1/4に上げた理由は主に下記の2点になります。
①雇用統計が良かったこと
・ 雇用者数31.2万人増(予想:17.7万人増)
・平均時給+3.2%(予想:+3.0%)
・失業率3.9%(前月から+0.2%)
②パウエルFRB議長がハト派的な発言をしたこと
パウエル議長は、「FRBは経済の勢いが堅調であっても下振れリスクに敏感である」との認識を示しました。また、「利上げやバランスシート縮小に柔軟に対応する」と発言しています。
これにより、FRBの2019年利上げ(従来予想:2回)が鈍化する可能性が認識され、 景気後退に陥られないのではという楽観的な見方が広がりました。
ここ最近はFRBのタカ派姿勢に市場が嫌気していましたが、今回の発言で今後の金融政策に安心感を持ちました。
これで株価が上昇すれば嬉しいが…
ここ最近の下落はFRBの金融政策がタカ派的だったことによってもたらされた面があります。今回のFRBの姿勢軟化は明らかに株式市場にとってプラスとなります。
あくまで個人的な印象ですが、単に雇用統計が良かっただけなら、FRBの利上げを懸念し、1/4の株式市場が下落していたのではないかと感じるところです。
1/4の株価上昇はパウエル議長の発言によってもたらされたと考えています。
ここで気になるのは今後の株価の持続性となります。
先を見通す事は出来ませんが、最近の株価下落がFRBの金融政策不安が大きかった事を踏まえれば、発言の効果は大きいと思っています。
もし、FRBがハト派姿勢を維持するならば、市場不安の一つが払拭されることになります。
ただし、米中貿易戦争の激化や景気後退懸念は根強くありますので、新たな悪材料が出てくれば一気にネガティブに振れると思います。今は「不透明感ある安定」と言ったところでしょうか。
油断は禁物ですが安心感がもたらされたのは事実。
短期的には少しポジティブ方向にギアを入れ替えようと思います。
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動かざること山の如しの精神です。
暴落を経験することは投資スタンスに変化が出る気がします。