けんしんです。
G20は、注目の米中首脳会談が問題なく終わりましたが、また新たな火種が起きましたね。
米、EU輸入品40億ドル相当に追加関税提案
米通商代表部(USTR)は1日、米ボーイングと欧州エアバスの補助金を巡る欧州連合(EU)との長期にわたる争いに絡み、欧州の航空機補助金への報復関税の新たな対象となる40億ドル(約4330億円)相当のEU輸入品リストを提案すると発表した。
同リストにはサクランボや食肉、チーズ、オリーブ、パスタのほか、一部のウイスキー、鋳鉄製チューブ・パイプが含まれる。USTRの発表資料によれば、4月に発表済みの210億ドル相当のリストの追加分となる。
引用元:ブルームバーグ
ぎょっとするニュースでしたが、市場への影響は少なかったようですね。
ボーイング(BA)は0.65%の下落となりましたが、S&P500のヒートマップは上昇(緑色)が多いです。
S&P500ヒートマップ
ボーイングとエアバスを巡る争い
米国と欧州は兼ねてより、ボーイングとエアバスへの補助金を巡り対立していました。
米国は、欧州がエアバスに出している補助金が不当であると非難し、逆に欧州は、米国がボーイングに出している補助金に対し、同様に非難しています。
両者の対立は収まる気配はなく、双方とも相手の補助金は不正であるという判決をWTOから得ており、今度は制裁を課す段階となっています。
制裁についてはアメリカが先行しており、今回の発表は4月に発表した制裁に対する追加のようですが、欧州も報復関税を実施するかも知れませんね。
世界経済への影響が懸念されるため、泥仕合にはなって欲しくないものです。
ボーイングはなかなか大変
今回の件は、あくまで米国が欧州に課す形ですが、欧州が報復関税を課す場合はボーイングにも悪影響が及ぶ可能性があります。
ボーイング製品をEU加盟国が買う際に関税を課されるとかあるかも知れませんね。
ボーイングはただでさえ787MAX問題で揺れている状況なので、このタイミングで渦中の企業になるのは良くない状況です。
私も保有株では、アルファベットが決算でケチが付いた挙句、反トラスト法違反が持ち上がり、株価が低迷しています。
この踏んだり蹴ったり感、ボーイング株主には親近感が湧きます。
ボーイングは現在苦しい状況ですが、航空機はボーイングとエアバスの寡占で他社が割り込む余地は少ないですし、航空機需要は今後も伸びていきます。
787MAX問題が解決しない中で買うのは勇気がいりますが、個人的に気になっている銘柄の一つです。
関連記事
G20は良い結果となりました
少し前にメキシコにも急に喧嘩を売りましたね…