けんしんです。
少し前ですが、マイクロソフトホルダーにとって大変めでたいニュースがありました。
何でも、マイクロソフトがアマゾンAWSを抜き、クラウド世界首位になったとのことです。
マイクロソフトがクラウドサービスで世界首位に
クラウドサービスの世界シェアで、米マイクロソフトが米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)を逆転し首位に立ったことが8日までに分かった。英調査会社IHSマークイットが調べた2018年の売上高ベースの市場シェアでマイクロソフトが対前年比2.4ポイント増の13.8%と大きく伸びたのに対し、AWSは同1.1ポイント増の13.2%にとどまった。
引用元:日本経済新聞
マイクロソフトホルダーにとって大変喜ばしい話です。
ちなみに、上位5社のシェアと増減を表にすると下記のとおりです。
クラウドのシェア
会社 |
シェア |
増減率 |
13.8% |
2.4% |
|
アマゾン |
13.2% |
1.1% |
8.8% |
-1.4% |
|
グーグル |
5.6% |
0.5% |
セールスフォース |
5.0% |
-0.1% |
(日経新聞の記事を基に管理人作成)
余談ですが、トップ5にセールスフォースが入るんですね。
てっきりオラクルだと思っていました。
そして、IBMが完全に奪われる側になってますね。株価の低迷も頷けます。
まずはこの結果を素直に喜びたい
マイクロソフトが世界一位となったこと素直に喜びたく思います。
マイクロソフトにとってはアマゾンAWSが圧倒的な壁として立ちふさがっており、アマゾンを抜いたというのは本当に凄いことだと思います。
少し前に各企業のCIOアンケートでマイクロソフトの評価が1位だったというニュースがありました。本件はそれに続く良いニュースですね。
SaaSも含んだ勝利であるというのは注意が必要
ただし、今回の首位奪回を手放しで喜ぶことは出来ません。
というのも、今回の勝利はマイクロソフトのクラウド「Azure(アジュール)」が該当するPssSやIaaSのみではなく、オフィス365といったSaaSも含めた総合面での勝利だからです。
アマゾンとの真の意味での勝負は、マイクロソフトAzureやアマゾンAWSが該当するPaaSやIaaSでの戦いになります。
特に、上記記事では、IaaSに限れば、アマゾンが一番シェアを伸ばしているとあります。表面上はマイクロソフトが勝利した形ですが、実質的にはアマゾンが勝ったと見る事も出来ます。
マイクロソフトホルダーとしては無条件で喜ぶことは出来ません。
マイクロソフトの目指すべき道はクラウドの総合デパートか
マイクロソフトの方向性は以下の2点だと思います。
①IaaSやPaaSといったプラットフォームでの戦いで、アマゾンとの差を縮める
②SaaSにも力を入れ、クラウドベンダーとしての総合力を高める
クラウドの総合力の高さを生かし、「クラウドならマイクロソフト」という流れを作って欲しいですね。
新規でクラウドを導入しようとする企業の需要を、ライバル企業より多く取り込むことは非常に大事だと思っています。
最近は、専門性に富むSaaS企業が次々に出てきています。
直ぐに抜かれることはなくとも、時流に乗ってマイクロソフトを脅かす企業も出てくるかもしれません。
買収や連携など他企業との関係も上手くコントロールしつつ成長して欲しいと思っています。
今回のニュースは喜び過ぎは禁物ですが、良い話であることは間違いありません。
少なくとも数年単位では、マイクロソフトの将来に懸念していません。
今後もポートフォリオのエースとして期待しています。
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